不法投棄
♪今日は天気がいいから
右手にカメラ持って出かけよう♪
♪断裂してる伊之助 パシャリ
そよ風が笑ってる~♪
え~触れてもいないコンテンツの歌詞を引用しました、謝罪します。引用した割に韻を踏んでないし字余りもいいところだ。
さて、今日は雲一つない晴天だったので、現実逃避を兼ねて荒川の河川敷まで散歩に行った。荒川の河川敷は広く、サッカー場やテニスコート、ゴルフ場などが整備されている。
まあそんなものに用事はないので、川岸まで行こうと茂みという茂みを抜けて歩く。河川敷が広すぎるからあんまりすきじゃないんだよな。
↑ポケットティッシュが散らばってる謎のスペース、何?
舗装された道路を無視して獣道的脇道ばっか移動して通りに出たら、ちょうど出くわした警備員のおっさんに怒られた。
「ここは工事してるから立ち入り禁止だよ、何しに来たの」
茂みばっか移動してるから立ち入り禁止の立て看を見逃してしまったんですね。(川が見たいから来ちゃったって説明したらすっげー不審な顔された)
荒川の河川敷はずっと工事している。令和元年の豪雨で受けた被害があるから。台風21号のあの豪雨は、荒川にも多くの傷跡を残し、いまもそのままだ。
これは豪雨の翌日に撮った写真。冒頭の写真と比べるとすっぽり河川敷が沈没しているのがよくわかる。
あれからまだたった一年半なんですよね、コロナ騒ぎで時間の感覚がない。
おっさんに怒られた僕は、仕方ないからまた茂みへと戻って、散歩してたらちょっと開いたスペースにでた。
ゴミが不法投棄されていた。まあ河川敷にはよくありますね、よくないけど。しかもぐっちゃぐちゃですね、豪雨で流されてからそのままなんでしょうか。
せっかくなのでなにが捨てられているか漁っていく。エロ本とかないかな。
テレビの山。不法投棄の定番ですね。微妙に小さくて古いから買い替えで捨てたんでしょうか。ジャパンネットなら下取りもしてくれるのにね。
PCパーツとビデオデッキ。キーボードのキーが一個も外れていない、こういうのってもっとバラバラになってるものじゃない?
ミシンと、よくわかんないなんか。たぶんテレビとかオーディオ系で使うやつっぽい。ミシンは珍しいですね。家庭科の時間以外あんまりみたことないな。
炊飯器。 これは底がぶち抜かれていてゴミ感が強い。
空き缶とプリンター。空き缶はほとんどが酒。ちゃんと潰されている。潰したならちゃんと捨てるか、もしくは潰さず積み上げたら面白いのにね。
お米を入れておいて、ボタンを押すと米が「ジャッ!!」って出るやつ。
米がジャッ!!って出る便利家具がありました。そんなことある?親の実家にあったから何かわかったけど普通なくない?便利は便利ですこれ。わざわざ二合測らなくても米がジャッ!!って出るから。
畳とマット。畳って結構腐らずのこるものなんだ。
艦これ、夕立のフィギュア。
ここで!?
気づいた時びっくりすると同時に安心しました。まさかこんなところに美少女コンテンツが落ちてると思わなかったから。こんなゴミしかないはずなところにあると落ち着いちゃうよね、オタクだから。
別角度から
夕立、ポイ捨てされたっぽい~?(激うまギャグ)
板。柱のようなものが見える。折れた木の根元かな。
電池の山。箱の中にたくさん入っていて、水は濁っている。
液漏れガッツリしてるから危険だし環境に悪い。でも電池は捨て方が特殊だとはいえこんなところにこんなに捨てるのか?
スピーカー。写真を取り忘れたけど、このすぐ近くにラジカセも置いてあった。ラジカセと合わせて使っていたのかな。しかしラジカセとかいう微妙古いものが普通にあるんだな。最近はカセットテープなんか使わないからよくこんなもの取ってあったなという感じだ。
炊飯器の窯と湯呑とVHS。炊飯器の窯は、炊飯器も捨てられていたからわかるけど、湯呑もかわいく一緒にいる。割れずに湯呑が残ってるの凄いな。
VHSは誰が捨てたのだろう。いまどきここにわざわざVHSを捨てにくるのか?こんな時代に取り残されたものは、ずっとこれを誰かが持っていて、それで残っていた方が自然だろう。
折りたたみ傘だ。ぐちゃぐちゃのビニール傘じゃない。いまでも使えそうな、すぐに開きそうな傘がある。不法投棄に雨の中来ても、こんな折りたたみ傘も一緒に置いていくとは考えられない。こんなに綺麗に流れたままなことある?
団扇の骨だ。ほとんど損傷がないから紙さえ貼れば全然使えるだろう。
今日は寒いから団扇なんかいらない。快晴であったかいと思っていたけれど、そんなことはない。とっても寒くなってきた。
ラジオだ。乾電池があればきっと動く。
ここは、林の中だから、周りの音は木々のざわめきしか聞こえてこない。人の声は遮断されるから、聞き耳を立てればここに他の誰もいないことはよくわかる。
自転車のかごと空気入れ。きっとここで自転車を漕ぐのは大変だ。落ち葉の積もった地面は柔らかいけれど反発する。人の肉のように思えて仕方がない。もう板の上から降りたくない。
錆びた鋸。錆びてしまっているけど、板や木を切るために使っていたに違いない。生えた木を切ってスペースを作れる。
CDの山がある。乱雑に散らかっているから誰もここにきていない。流されたのか助かったのか、答えはない。
1990年前半のアイドルばかりだ。
学生の時は、わざわざラジカセに録音していたが、CDが登場してそんな努力は要らなくなった。好きなアイドルが出た番組をVHSに録画していたのも昔のことになった。アイドルの追っかけのために、テレビ周辺のオーディオ機器をたくさん買っていたけど、それらはもうゴミになった。アンテナも電源もここにはない。
いまはラジオがそれらの代わりだ。乾電池さえあれば動くから、林の中でも楽しめる。ニュースが聞けるし歌手が出ることも多いし、懐メロが流れる番組が一番好きだ。それに、雑木林で流れるラジオは、ほかの人の音を寄せ付けない。使い終わった乾電池はどうしようもないから、箱に入れておいてある。そのまま捨てるのは環境に悪い。
ラジオと並ぶもう一つの娯楽は酒だ。いくら川が近くても川の水は飲みたくないし、窯にためた水にも限界がある。買うには金がいるから、一番の贅沢だ。今日のご飯はどうしようか。近くに店はないけど、自転車という足はある。
最近、フィギュアを拾った。名前も知らないけれど、かわいい女の子だ。学生服を着ているから、娘が居たらこんな感じなのだろか。
寝床は自分で作った。柱はその辺の木を切って使ったし、板も持ってきた。畳とマットがあるから体が土に触れることなくくるまれる。ビニールシートをかけた屋根もあるし、折りたたみ傘もある。雨が降っても大丈夫だ。
帰り道 河津桜が咲いていた
春は近い。